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秋の歳時記




 夜が白々と明け染める頃
 露でいっぱいの垣根から 毛虫がノロノロと顔を出す
 これが僕の秋の歳時記
 そよ風が散らす黄色の病葉を せっせと袋に掃き詰める
 そうそう、これが僕の秋の歳時記

 どんよりした金曜の晩
 そんな天気から隠れるように みんなが集まって
 紅茶と、バターを塗ったぶどうパンのトーストを楽しむ
 それでも日差しの弱さを紛らすことなんか出来ないさ
 だって夏は過ぎ去ってしまったんだもの

 ラララ…
 ああ、哀れな背中のリューマチがぶり返す
 そうそう、これが僕の秋の歳時記
 ラララ…
 ああ、これが僕の秋の歳時記
 そうそう、これが秋の歳時記

 土曜日のフットボールと
 日曜のローストビーフが好き
 休日にはブラックプールに行って
 思い切り日光浴したいなあ

 ここが僕の町 離れがたき故郷
 99まで生きたとしても ずっと住み続けていたい
 僕が知り合った人たちはみんな この通りからやって来たから
 僕はここから逃れられない
 町が僕を呼んでいる「家へおいでよ」
 ほら「家へおいでよ」と僕を呼んでるだろ

 ラララ…
 ああ、これが僕の秋の歳時記
 そうそう、これが秋の歳時記
 ラララ…
 ああ、これが僕の秋の歳時記
 そうそう、これが秋の歳時記


7月のエントリーで、キンクスに夏は似合わない。キンクスは秋とか冬のバンドでしょ!
と言ってしまったので、これはそろそろキンクスの「秋歌」特集をせねばならんと思い立ち、早速選曲に取り掛かったのだけれど…


あれ?無い?
意外とキンクスの秋歌って無いの?

いやいや、それ風な曲は有るにはあります。
曲の雰囲気が秋っぽいという程度で良ければ「Too Much On My Mind」とか「Afternoon Tea」とか、秋の夜長の「Full Moon」とか、まあそれなりに探すことは出来る。
しかし、決定的に「もう勘弁してくださいよ!これは秋の歌に間違いないんですってば!」と言い切ってしまえるようなのは意外と無くて、いまのところ僕の頭に浮かぶ曲といえばたったひとつ。
つまりこの「Autumn Almanac」だけであります。

恐らく、キンクスの「秋っぽい」というイメージは、ほぼこの曲によって決定づけられてしまったのではないでしょうか。
これは、それほどまでに印象的な一曲です。


さて、手持ちの『The Kinks The Official Biography』という本を読むと、この曲について、レイがちょっと興味深いことを話しているので訳してみます。

 ― 以下引用 ―

それは、満足に暮らしている小さな庭師についての、とっても前向きな歌なんだ。
彼は仕事をしながら、独りごとを言う。
「冬が来たら、俺は落ち葉を全部掃き集めて袋に詰め込むんだ。それが俺の“秋の歳時記”さ」
僕たちは、そのせむしの庭師をチャーリーと呼んでいた。

曲の中に「哀れなリューマチの背中」という歌詞があるだろう。
僕は背骨に持病があるから、僕を知る人がそれと分かるように、その一節を入れてみたんだ。

 ― 引用おわり ―


つまり、この曲は一見、レイ・デイヴィスの私生活を歌っているようにみえて、実際は庭師のチャーリーという人物を歌った歌だったんですね。だから、それを象徴する意味で、冒頭に生垣や掃き掃除のシーンが描かれているというわけです。

キンクスBOX『ピクチャー・ブック』のライナーに載っているインタビューでも、レイはこのチャーリーからの影響について語っています。
レイによれば、彼はそれまで他人に向けて曲を書いていたけれども、チャーリーが独りごとを言うのを聞いて、これからは自分自身のために、自分の好きなことを曲にしよう、と思い立ったということです。
それで、そうした新しい方向性を見つけて出来たのが、この「Autumn Almanac」と、更には、時を同じくして作られた、アルバム『Something Else By the Kinks』の諸作品。
なるほど「背骨の痛み」に代表されるように、レイの作る歌は、確かにこの辺りからぐっと私小説的な色彩を帯び始めて、キンクスはいよいよキンクスらしくなっていきます。
ということは、実は人知れずこのチャーリーという庭師のおじさんは、キンクスとそのファン達にとって、とてつもない大恩人だったということになります。

しかし、それにしても、この曲の見事なまでの枯れ具合はどうしたことでしょう。
「Mister Pleasant」とのカップリング・シングルとして、最初にリリースされたのが1967年の10月。ということは、あの「You Really Got Me」から約3年。
たった3年でのここまでの老成ぶりというのは、ちょっと尋常じゃないですよね。
やはりアメリカから出禁を食らい、イギリスに閉じ込められたことによる、皮肉な化学反応の結果なのでしょうか。

ちなみに書いておくと、この1967年というのはビートルズが『サージェント・ペッパー』を出した年であって、他のアーティストも多かれ少なかれ、そうしたサイケデリックっぽいサウンドを標榜していた時期でした。
そんな中での“ラララ、これが僕の秋の歳時記”なのであるからして、これはレイ・デイヴィスの変人ぶりというのは、若くして並み外れていたと言うほかありません。

しかし、逆を言えば、そうしたサージェント・ペッパー・シンドロームの楽曲に、今や時代を感じてしまうのに対して、「Autumn Almanac」は不思議なくらい色褪せない。
流行を追うことなく、それどころかむしろ古き良きものを探求し続けたレイの視線というのは、ひょっとしたらこの時すでに、古きものの普遍性をも見抜いていたのかも知れませんね。


ああ、それで、今回もともと何を言いたかったのか忘れるところだった。キンクスの秋歌の話でした。
キンクスの秋歌といって、僕にはどうしても「Autumn Almanac」一曲しか思い浮かばないんだけれども、皆さんはどうでしょう?
どなたかこれは!というのがありましたら、どうかご教授くださいませ。


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| Beginner's Guide | 19:20 | comments(8) | - | pookmark |
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コメント
こんばんは!KINKSの秋ですね!僕は個人的にアルバムSOMETHING ELSEをTHE・秋アルバムとして聴いてます(笑)。
秋のロンドンの道を歩きながらKINKSが入ってるMP3プレーヤーで聴く醍醐味を一度味わいたいです。
| べーすぼーるべあー | 2011/10/08 1:06 AM |
べーすぼーるべあーさん

>SOMETHING ELSEをTHE・秋アルバムとして
「Autumn Almanac」と前後するアルバムだから、秋っぽい雰囲気は濃厚ですよね。
ただ個人的には「Waterloo Sunset」が冬の定番なので、秋といっても晩秋に傾きますけどね。

イメージとしては「Autumn Almanac」から「Something Else」にかけてが秋と冬、「Villege Green」が春という感じでしょうか。
| Pandaboy | 2011/10/08 4:28 PM |
私にとっての秋曲はDaysですかね。あくまで曲調とかからのイメージですが。 というか私は断然Village Greenアルバムそのものが秋って感じです! そしてどちらかというとSomething Elseは冬ってイメージですね。

少なくともやはりキンクスは夏の暑い日にサイクリングしたりドライブしたりするときに風を切ってノリノリで聴くのは無理だと思うので(私は無理です笑)

やはりあの哀愁サウンドは秋、冬に聴くのがベストでいいと思います笑

ただそれこそイギリスの気候なら年中聴けますがね。

夏のキンクスもなんのそのですよイギリスなら笑

Johnny Thunderも秋っぽいよなあ〜 いやPicture Bookも。。。 いや!やっぱりVillage Green自体が秋のイメージですわ笑 ジャケ裏の写真とかのせいもあるかもしれないですけど笑
| ノリアン | 2011/10/09 5:02 AM |
キンクスはやっぱり、秋冬が良く似合うと思います♪
キンクスの切なくなるサウンドは、ホント片思いをしているか
のような、胸がキュンとしめつけられる気分になります。
「This Time Tomorrow」は歌詞は秋ではないのですが
私の中では、秋の澄んだ高い空を想像できる曲で
「Moments」も同じく秋のイメージの歌詞ではないのですが、
哀愁感たっぷりのサウンドが、黄色に色づいたイチョウ並木の
中を歩きたくなる一曲です。
これからの季節、茜色に染まった夕暮れ時は「Waterloo Sunset」が良いですね。
| メロディー | 2011/10/10 7:58 PM |
こんばんは。
私の住む神戸では、ジャズフェスティバルも終わり、いっそう秋だなぁと思う日々です。

私は、celluloid heroesです。
というのも、3年程前の秋、初めて聞いたキンクスの曲であるから、という単純な理由なのですが…。

ところで、話題が違うのですが、アリスタレコーズ閉鎖という寂しい話題が気になります。
| rosalyn | 2011/10/11 12:22 AM |
ノリアンさん

>Something Elseは冬ってイメージですね
僕もSomething Elseは晩秋から初冬のイメージです。
ブログを始めて間もない頃に、こんな記事も書いてます。
http://kinkysound.jugem.jp/?eid=43
「End Of The Season」や「Waterloo Sunset」を挙げるまでもなく、アルバム全体の雰囲気そのものから、初冬の冴えた空気感が伝わってくるように感じます。

あと上にもコメントしましたが、Village Greenを聴くと、僕は溌剌とした春の若葉が思い浮かぶんですが、言われてみば確かに裏ジャケは秋っぽいですね。
いやぁ、同じアルバムでも、聴く人の感性で色んな表情を見せるものです。
| Pandaboy | 2011/10/11 12:29 PM |
メロディーさん
>「This Time Tomorrow」「Moments」
なるほどなるほど、巧いところついてきますね。
特にパーシーからの選曲なんて、まさに通好みって感じです。
「This Time Tomorrow」もそうですけど、この頃のレイは切ないメロディの達人でしたね。
この切なさが秋っぽさに通じるんでしょうか。

ところでメロディーさん、しばらく前から「ミンの宝物」を僕のリンクに加えさせていただいております。
そちらには何のご挨拶もせず申し訳ありませんでしたが、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
いつもミンちゃんの日常に癒されてますよ。
| Pandaboy | 2011/10/11 12:31 PM |
rosalynさん
>ジャズフェスティバルも終わり、いっそう秋だなぁ
実は最近、年齢と共に、だんだん秋が嫌いになってきています。
こういうフェスティバルのような、華やかな催しが終わって感じる秋の気配なんて、想像しただけで悲しくなります。

そうそう、Celluloid Heroesも切ないですね。
確かにここで歌われているのは、秋のハリウッド・ブールバードかも知れない。
(まあ、少なくとも夏じゃない気はする)

>アリスタレコーズ閉鎖
これは全然知りませんでした。
キンクスが第2期黄金時代を迎えられたのは、アリスタのお陰だったと思っているので残念です。

やはりクライブ・デイヴィスが退任してから低迷したんでしょうか?
何しろ今はアリスタに限らず、レコード産業自体が迷走していますからね、クライブ氏みたいなカリスマ経営者がいないと厳しいのかも知れません。
| Pandaboy | 2011/10/11 12:36 PM |
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