まあ、色々なご意見はおありでしょうが、これまで何回も書いた通り、僕はこの「The Village Green Preservation Society」の語り手と、「Lola Versus Powerman and the Moneygoround, Part One」の主人公は同一人物と考えています。
ふたりは同じように野心を持って故郷を飛び出し、一度は名声を得るものの、やがてその夢見ていた世界が虚しいもののように思い始めて、人生で本当に大切なものに気づいて、スターダムから去って行きます(ただし「Village Green 〜」のほうは、多分に僕の希望的憶測が入ってますが…)。
僕のイメージするストーリーによれば、この「The Village Green Preservation Society」では、これまでに取り上げた『Village Green』『Johnny Thunder』『Phenomenal Cat』『Big Sky』『Wicked Annabella』『Monica』 までが、主人公の少年時代、彼の村での生活を描いたもの。 そしてこの『Starstruck』からが、彼のロック・スター時代ということになります。 根拠は非常に薄弱なのですが、ただ「Lola versus Powerman 〜」の主役もロック・スターだったわけだし、この『Starstruck』で歌われる内容って、いかにもそれらしくないですか?
仮に僕の説が正しいとすれば、この曲の主人公は今、『Top of the Pops』でその世界の頂点にまで上り詰め、『The Moneygoround』でロック界の裏側に疑問を抱き、『This Time Tomorrow』で世界中をツアーして回るという、まさにロック・スターとしての狂騒の最中にいるはずです。 そうした、やや有頂天になった主人公が、彼を追いかけまわす、所謂“追っかけ”(昔の言葉で言うとグルーピー)に対して、「いい加減に目を覚ませ」と説教する、そんな内容でしょうか?