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Village Green 全曲解題13「Animal Farm」
 この世界は広くて野蛮で半ば気違いじみてるよ
 動物たちがありのままに生きている場所に連れてってくれないかな
 牧羊犬が吠える
 僕らが“我が家”と呼んでいた朽ちかけた小屋のところへ
 あそこへ帰りたいなあ
 猫とか犬とか
 豚とか山羊に囲まれた
 あの動物農場
 僕の動物農場

 僕が枕を高くして寝ている間に
 可愛い娘が窓辺に遊びに来るんだ
 家から遠く離れていても
 ちっとも危なくなんかない
 それに怖がることもない
 彼女は僕のそばにいて
 空は大きくて
 日差しが燦々と降り注ぐ
 あの動物農場
 僕の動物農場

  ねえ君
  この世で生きてくのはつらい
  夢は叶うことなくしぼんでしまい
  君を参らせるかも知れない
  ひどい世の中だ

 動物たちがありのままに生きている場所に連れていくよ
 人間が人間らしく生きている場所
 僕らが“我が家”と呼んでいた朽ちかけた小屋の近くでの
 平穏な 本当に平穏な生活
 あそこへ帰りたいなあ
 猫とか犬とか
 豚とか山羊に囲まれた
 あの動物農場
 僕の動物農場
 あの動物農場
 僕の動物農場


Animal Farm(動物農場)というと、一般的にはジョージ・オーウェルの書いた寓話が思い浮かぶのではないでしょうか?

このお話、あらすじだけごく簡単に書きますと
人間に酷使されてみじめな暮らしをしていた動物たちが、ある日反乱をおこし、牧場主を追い出して、自分たちだけで農場の運営を始めます。二頭の豚を中心に、初めは平等思想で動いていた動物農場でしたが、やがて豚たちによる権力闘争が始まり、仲間への粛清が行われるようになっていきます。勝ち残った豚が、衛兵のような犬たちを従えて、ついには他の動物を支配するようになると、牧場の動物たちは、人間に代わる新たな独裁者を得ただけの、以前よりももっと過酷な生活に戻ってしまいました。

まあ、今回の本筋とは関係ないので、えらく端折っておりますが、これが物語のあらましです。
ロシア革命に材をとって、登場する動物たちもスターリンやレーニンをモデルにしているそうですが、でも、これはどう読んでも、キンクス版のAnimal Farmに繋がっているとは思えませんね。

ただし、権力欲に取りつかれたキャラクターによる人々の支配や、その権力をめぐる闘争といったシチュエーションは、レイによって後年書かれる「Preservation?〜?」の土台となっていそうなニュアンスもあり、これはこれで、いずれは押えておきたい小説と言えるのではないでしょうか。
(ちなみにピンク・フロイドの『Animals』も、この小説の影響のもとに書かれています)
ここに素晴らしい日本語訳があります。興味のある方はぜひ


さて、ジョージ・オーウェルの話はこの際置くとして、レイ・デイヴィスによる「動物農場」はどうでしょう。

このVillege Green関連の記事をアップするインターバルが異様に長いので、もうお忘れかとも思いますが、一応前回までのところで、Village Greenから出てきた主人公が、スターダムにのし上がり(Starstruck)、スターとしての狂騒の日々の中で昔の友に会いたくなり(Do You Remember Walter ?)、過去の写真を眺めて思い出に浸り(Picture Book)、ステージで何かの失敗をやらかして自信を喪失し(All Of My Friends Were There)、自分はもはや時代遅れだと自嘲する(Last of the Steam-Powered Trains)という、そういうところまでを考察してきました。

その流れで、この「Animal Farm」の歌詞を読むと、スターとしての日々にうんざり気味の主人公は、もはやロック界に未練はないらしく、今の生活はきっぱりと捨てて、動物たちが群れ遊ぶ自然豊かなVillage Greenに帰りたいと、そればかりを夢想しているようです。
それから、どうやら恋人も出来たらしく、そのことも彼を故郷に向かわせる一因になっているようです。


ところで、この「Animal Farm」、最終的に『Village Green Preservation Society』のアルバムに収録されるまでに、ちょっと変わった経緯を辿っています。
と言うのも、この曲は『Village Green〜』の前身となる『Four More Respected Gentlemen』には既に名前の見えるものの、それを発展させて68年10月にリリースされた『Village Green〜』の初回盤(12曲バージョン)には収録されていないのです。
その12曲バージョンに不満だったレイ・デイヴィスが、これを回収させて最終的にリリースした15曲バージョンで、この曲は復活するのですが、そこにはどんな意図があったのか?


12曲版からDays(感謝)とMr.Songbird(音楽の喜び)を削除して、新たに加えられた5曲を見ると、
 Last of the Steam-Powered Trains(自嘲)
 Big Sky(神の沈黙)
 Sitting By The Riverside(隠遁)
 All Of My Friends Were There(失敗)
そして、このAnimal Farmとなっています。

動物との暮らしを描いた明るい歌詞と、陽気なメロディーに騙されそうになるけれども、歌い出しやブリッジの部分をみれば分かる通り、この曲の主人公は、今現在の環境に不満を持っていて、そこから逃げ出すことを希求している。
つまりこの曲の主題は、じつは(逃避願望)となるわけで、するとこの追加の5曲に共通するのは、どちらかと言えば人生の陰の部分ということになりそうです。

だから、レイが最初の12曲版で描き切れていないと感じたのは、このVillage Greenの負の側面だったのかな?という気がします。

このAnimal Farmは、やや「陽」に寄りすぎた旧Village Greenを、陰陽中和させるために、レイが呼び戻した一曲だった、ということが言えるのではないでしょうか。


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