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Preservation Act1 全曲訳10「Sitting In The Midday Sun」



 淡い水色の空を仰いで
 じっと川辺に座ってるのさ
 悩みもなければ急ぐこともなし
 世の中の動きをただ眺めてる
 
 真昼の太陽の下に座って
 お天道様の光をいっぱいに浴びる
 目的とか理由とかそんなものはないよ
 ただお陽様の下に座ってるだけ
 
 みんなは僕を怠け者っていう
 少しは働けよ このボケってね
 でも財産を失うことを恐れる金持ちよりも
 一文無しの浮浪者でいるほうがずっとましだよ
 
 真昼の太陽の下に座って
 お天道様の光をいっぱいに浴びる
 それに理由がいるのかい?
 ただお陽様の下に座ってるだけなんだよ
 
 サマードレスで着飾った女たちを見ろよ
 日なたに座るあの娘たちさ
 僕には家がない
 僕には金もない
 だけどこんな素敵な晴れの日に
 仕事なんかする気になれないさ
 
 僕は定職に就いてない
 だから電話も持ってない
 ステレオもラジオもビデオもないかわりに
 質草も借金もローンもないのさ
 
 ひなたぼっこが僕の趣味
 目的も理由もなんにもなしに
 お陽様の下に座るだけ
 
 おやおや 世間では僕のことを
 何も持ってない負け犬だって噂してるよ
 彼らには分からないだろうなあ
 お金を持たないことこそが
 僕の誇りなんだっていうことが
 こんな素敵な晴れの日に
 仕事なんかする気になれないさ
 
 僕が狂ってるって思ってるみたい
 お前はウスノロだってみんな言ってる
 でも互いに怒鳴り合ってる人たちを見ると
 仕事にあぶれた浮浪者のほうがましだと思うよ
 
 真昼の太陽の下に座って
 お天道様の光をいっぱいに浴びる
 目的とか理由とかそんなものはないよ
 ただお陽様の下に座ってるだけ


アルバムの中で、先に「Sweet Lady Genevieve」と「Where Are They Now」を歌ったTrampが、三たび登場して歌うお昼寝ソング。
川辺に座って時を過ごすという牧歌的なシチュエーションは、一見『Village Green Preservation Society』に通ずるものがあって、かのアルバムのリスナーならば、この曲を聴いて、まず十中八九は「Sitting By The Riverside」を思い浮かべるんじゃないかと思います。

ただ、「Sitting By The Riverside」の主人公が、完全に個人の世界に浸りつつ、自己完結的に至福の時を満喫するのに対し、この曲の主人公は、どこかで世の中との繋がりを意識しており、しかしながら敢えてそれと距離を置き、傍観する立場を取ります。

個人的には、Trampのこの世の中に対する距離感は、「Sitting By The Riverside」というよりは、むしろ『Arthur』における「Drivin'」に近いんじゃないかという気がしています。
“世界中で色々ないさかいが起こっているのは知っているけれども、今日はお天気だからドライブに行きたい”というのが、「Drivin'」での世間との距離感だったわけですが、これと今回のTrampの距離感というのは、どこか共通しているように感じますが、いかがしょうか?

キンクスはその長い歴史の中で、様々な事柄を歌にしてきたバンドなので、何をして“キンクス的”と言うのかについては、意見の分かれるところでしょう。
ただ、僕としては、その“キンクス的”なるもののひとつには“君は君、僕は僕”という、世間との距離感があると思っています。

ピート・タウンゼントが、“戦わず理解しようとし、座り込んで観察し、状況にユーモアを見出すレイ・デイヴィスの人生観に、アメリカ人が何の関係があっただろう”と、いみじくも語ったような、レイ・デイヴィスの、この世間と距離を置く個人主義的な発想は、「I'm Not Like Everybody Else」をはじめとして、「Waterloo Sunset」や「20th Century Man」あたりにも見ることができますし、そしてもちろん、この「Sitting In The Midday Sun」にも顕著に表われています。

そうしたことを色々と考え合わせると、やはりTrampの歌うこの曲は、メロディーの美しさもさることながら、特にその歌詞の中に、キンクス的な精神が最大限に発揮された、彼らの全曲中5本の指に入るくらいの大名曲であって、仮にこれが本家『Village Green〜』とか、『Muswell Hillbillies』とか、そうしたキンクスの中でも知名度の高いアルバムに含まれていたならば、今よりもずっと高い評価を得ていただろうことは想像に難くありません。

ただ、それがそうではなくて『Preservation Act1』という、このひどくマニアックなアルバムに収録されてしまったということで、非常に逆説的になりますが、そうした不遇さ加減も含めて、僕はこれが“キンクス的”な曲の最右翼であると考えるのであります。


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| Preservation全曲訳 | 21:57 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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