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前回のエントリーで、デラックス盤で発売となる「Kinda Kinks」にボーナストラックとして収録予定の「Hide And Seek」について、
『「Hide And Seek」が、曲の存在は知られていたものの、音自体は全くの未発表』などと書いておりましたんですが、まだまだ知識が不足していてすいません、これ言ってることは間違ってないけど、ちょっと舌足らずな文章でした。
正しくは
『「Hide And Seek」は、これまでリリースされたアルバムには含まれていない未発表曲ながら、初期のキンクスでは度々ステージで演奏されていたらしい有名曲』
という感じで書いておくべきでした。
これで終わると悔しいので、ちょっと勉強してみました。
この「Hide And Seek」、もともとは1930年代から50年代の、ジャズ全盛期〜ロック黎明期に活躍し、そのパワフルな歌唱から“ブルース・シャウター”の異名を持つ巨漢シンガー、ビッグ・ジョー・ターナーがオリジナル。
ビッグ・ジョー・ターナーといえば、1954年に出した「Shake Rattle & Roll」がビル・ヘイリーやエルヴィス・プレスリーにカヴァーされて、ロックファンの間ではかなり知られた存在のようですが、僕はこの方面が全然ダメなので、今回の「Hide And Seek」も全くピンと来なかったんですね。
本当に知識豊富であれば、キンクスが初期に演奏した「Hide And Seek」ならこの曲に違いないと、真っ先に思い浮かぶのでしょうが…。
世界で一番素晴らしいキンクス情報の総本山、Dave Emlenさんのサイトにも
“This song can be found on the following releases”と書かれていて正体不明なので、どんな曲なのか知りたいと思って検索したら、あっさりと見つけちゃいました。
それもキンクス・ヴァージョンで。
それがこれ
最高のキンキーサウンドで、なんでこれをレコーディングしなかったのかと、40年以上前のレイたちに詰め寄りたいくらいのカッコいい曲じゃありませんか。
いやー、それにしてもキンクスとしてレコーディングもしていない曲が、こうして映像付きで聴けるとは!
しばらく前の「Till Death Us Do Part」もそうでしたけど、近年のネットに溢れる情報量の膨大さには、驚きを通り越して恐ろしささえ感じますね。
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以前から、うちのコメント欄などでも話題が出ていたキンクスの初期作品、すなわち「Kinks」「Kinda Kinks」「The Kink Kontroversy」の3枚が、本国で2月28日に発売決定です。
ざっと曲目を見たところ、目玉らしい目玉曲は残念ながら無いのですが、
「Kinks」では
チャック・ベリーをカバーした「Little Queenie」が公式未発表曲。
あと「I Believed You」は、キンクスとして公式には「Picture Book」でしか手に入らない音源かと思います。(デイヴのアンソロジーには収録されているようですが)
それから「You Really Got Me」「Bald Headed Woman」「Too Much Monkey Business」「Cadillac」あたりが、2枚組のうちにそれぞれ3曲も入っているのが、どういう扱いになっているのか、興味深いと言えば興味深いです。
更に、これはどんなものなのか、ちょっと判断に苦しみますが「Meet The Kinks」「Ray Talks About 'You Really Got Me'」「Ray Talks About the USA」という、インタビューっぽい音源も収録の模様です。
「Kinda Kinks」では
「Hide And Seek」が、曲の存在は知られていたものの、音自体は全くの未発表。
それと「Tell Me Now So I'll Know」は、今のところプライベート盤でしか見られないレア曲。
「A Little Bit Of Sunlight」「There's A New World Just Opening For Me」「This I Know」が、「Picture Book」収録の準レア曲といったところでしょうか。
最後の「The Kink Kontroversy」では、レアトラックはぐっと減って
「Time Will Tell」が「Picture Book」のみに収録の曲。あと、ファーストに引き続き「Ray Talks About Songwriting」「Pete Talks About Records」というインタビューらしきタイトルが見られますが、ネイティブならぬ日本のファンにはちょっと厳しいかなあ?
今回発売の3作は全て2枚組仕様。3枚全部集めると、合計120曲ほどのボリュームですが、ここでしか聴けない音源というのは、上記のとおり意外と少ない。
まあ気になるのはトラック違いというところでしょうが、ここにどれほどの購入価値を見出せるのか、これはリスナーそれぞれの判断に委ねたいと思います。
ちなみに現在の価格はamazonのUKでは16ポンド。日本円にして約2,100円くらい。
これが日本のamazonになると、約3000円とちょっと割高になってます。
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今回はちょっとだけマニアックな話。
ま、普通のリスナーの方には、正直どうでもいいような話です。
キンクスには、所謂“幻の”と呼ばれるアルバムが2枚あります。
1枚は「The Village Green Preservation Society」の前身的なアルバムとしてレコーディングされていた「Four More Respected Gentlemen」。
これは完成テープがアメリカのリプリーズ・レコードにまで引き渡されながら、最終的にリリースされることなく、収録予定曲のうち「Johnny Thunder」とか「Picture Book」、「Monica」などの数曲が「Village Green〜」に流用されたものの、アルバムそのものは日の目を見ずに終わったという、文字通り幻のアルバムです。
予定通りリリースされていれば、それはこんな感じの作品でした。
A-1. She's Got Everything
A-2. Monica
A-3. Mr. Songbird
A-4. Johnny Thunder
A-5. Polly
A-6. Days
B-1. Animal Farm
B-2. Berkeley Mews
B-3. Picture Book
B-4. Phenomenal Cat
B-5. Misty Water
ちなみに現在では、これらは全て公式にリリースされた何がしかのアルバムに収録され、発表されていますから、ジャケット等を含めた『製品としてのLPレコード』はともかくとして、楽曲的にはもはや“幻の”でも無くなってしまいました。
もう1枚はキンクスとしての正規盤ではなくて、アメリカでの彼らのライセンスを持っていたリプリーズが、1973年に独自に編集して作ったアルバムなのですが、簡単に言えばRCAに移籍したキンクスが、パイに残していた60年代後期の未発表音源を、一枚に集約したような内容。
このタイトルが「The Great Lost Kinks Album」。
しかし、このアルバムは収録曲の版権を所有していた、悪名高きあのアラン・クレインのクレームによってすぐに廃盤。発売はされたけれども、あっという間に市場から消えた、いわば“準・幻のアルバム”みたいな作品といえます。
ただし、発売までに至らなかった「Four More Respected Gentlemen」とは違い、一度は店頭に並んだ本盤に関しては、絶対に手に入れることが不可能ということではなくて、今でも中古屋さんやネット通販で購入することは可能だし、現にブログ友達のいたち野郎さんも、昨年9月のエントリーで、遂に入手したことを報告されてました。
ただ問題は、これを今手に入れようとすると、ハッキリ言ってバカ高いこと。
お店によっては一万円くらいで売っている。
それに加えて、僕はレコードプレーヤーなるものを、とうの昔に処分してしまっているので、買ったところで聴けやしない。
こちらの希望としては、版権所有のアラン・クレインも2009年に亡くなっているんだから、何とかしてCD化してくれれば良いようなもんだけれども、それでも版権は息子だかに引き継がれているのかどうか、そんなことは知らないけど、CDとしても一向に出る気配はない。
欲しい。
でも出ない。
欲しいけど出ない。
それならいっそ作っちゃえ!
…というわけで、ここから先は「The Great Lost Kinks Album」の作り方。
基になるのは以下の曲目。
A-1. Till Death Do Us Part
A-2. There Is No Life Without Love
A-3. Lavender Hill
A-4. Groovy Movies
A-5. Rosemary Rose
A-6. Misty Water
A-7. Mister Songbird
B-1. When I Turn off the Living Room Light
B-2. The Way Love Used to Be
B-3. I’m Not Like Everybody Else
B-4. Plastic Man
B-5. This Man He Weeps Tonight
B-6. Pictures in the Sand
B-7. Where Did My Spring Go?
このうち、今現在で本当にレアと言える曲は実は少なくて、
B-2はパイ・レコードでの最後のアルバム「Percy」に収録。
A-3から7と、B-7の計6曲は、2004年に出た「The Village Green Preservation Society」のデラックス・エディションで公式に発表済み。
それから、A-2は現在出回っている「Something Else」のボートラ、B-3は同じく「Face To Face」のボートラ、B-4と5は「Arthur〜」のボートラとして、それぞれ入手可能。
B-1は、これは割合にレアだけど、2001年に出た「BBC Sessions」に収録されているので、これを採用することにしよう。
すると残りはA-1とB-6。
これらは残念ながら、今のところオリジナルの「The Great Lost Kinks Album」にしか、『正式には』収録されていない。
(2000年にドイツで出た「Neue Revue-The Great Lost Kinks Album」というブートレグCDには入っている)
アルバムとして手に入らないなら、ネットで探すしかないね。
ということで、Youtubeから2曲。
A-1. Till Death Do Us Part
B-6. Pictures in the Sand
これで曲は全部そろった。
あとはYoutubeの映像から音声だけを切り出して、曲順に沿って焼けば良い。
これで完成!
しかし便利な世の中になりましたなぁ。(なんて言うと、すごい年取っちゃった気分になるけど)
ビーチボーイズの、正真正銘“幻の”「スマイル」だって、あちこち探せば何とかそれらしい楽曲の寄せ集めが手に入るし、いやひょっとすると、そもそもこの情報化時代に“幻の”なんて言葉は、もはや死語と化しているのかも知れない。
本当はこのキンクスのアルバムだって、こんなに面倒な手間を掛けずに
[The Great Lost Kinks Album mp3]とかで検索すれば、もっと簡単に…
…うおーっと、いけねえ!
これ以上何か書くと、いろんなところに不都合が生じかねないので、自重しますが。
それにしても、こうして全曲まとめて聴くとこのアルバム、非常な良作ぞろいです。
「Village Green」のデラックスが出るまで、ここに収録された大半の曲が聴けなかったとは、アラン・クレインの罪は、こりゃあ相当重いね。
それに未だ公式未発表の2曲。
特に「Till Death Do Us Part」なんて、この時代のキンクス・フレーバーをたっぷり含んだ、いかにもレイらしい素晴らしい曲なのに、これ何で「Village Green DX」か、或いは「Picture Book」に入れなかったんかね?
さて、改めて言いたいのは、いくらロック・ミュージックが、言葉を換えれば一種の大衆芸能であるとはいえ、これはこれでひとつの立派な“文化”に他ならないということ。
その文化を公にする機会が、何らかの圧力によって奪われてしまえば、それに連なる次の文化が生まれてこなくなる可能性だってあるのだ。
これは、どう考えても、個人が所有権を主張してどうこうという次元の話ではないと思うのだがどうだろうか?
ビーチボーイズの「スマイル」とは違って、作者であるレイ・デイヴィスが発表を見送ったわけではないのである。
版権を得て、アルバムを出してお金を儲けるというならともかく、それもせずにリリースだけを拒み続けて、クレインという人は一体何がしたかったんだろうか?
僕はむしろ、ブートでもYoutubeでもなんでも、こういう良質な音楽を、違法と知りながら放出してくれるイリーガルな人に、最大限の拍手を贈りたいくらいだ。
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Rolling Stoneのサイトの中に「The Playlist」という、様々なアーティストが、それぞれに与えられたテーマについて、独自のベスト10を挙げるコーナーがあります。
ちょっと一部を拾ってみると
ブライアン・ウィルソンの選ぶ「ビートルズ」
1. Hey Jude
2. Get Back
3. All My Loving
4. Let It Be
5. She's Leaving Home
6. I Want to Hold Your Hand
7. She Loves You
8. With a Little Help From My Friends
9. Here, There and Everywhere
10.Good Day Sunshine
ショーン・レノンの選ぶ「ビーチボーイズ」
1. Surf's Up
2. 'Til I Die
3. Don’t Talk
4. Caroline, No
5. Our Prayer
6. Little Pad
7. Fall Breaks and Back to Winter
8. Surfer Girl
9. In My Room
10.God Only Knows
トム・ペティの選ぶ「ブリティッシュ・インベイジョン」
1. I Want to Hold Your Hand/I Saw Her Standing There(The Beatles)
2. You Really Got Me(The Kinks)
3. We've Gotta Get Out of This Place(The Animals)
4. She's Not There(The Zombies)
5. When You Walk in the Room(The Searchers)
6. I'm Alive(The Hollies)
7. I'm a Man(The Yardbirds)
8. Anyway You Want It(Dave Clark Five)
9. I Can't Explain(The Who)
10.(I Can't Get No) Satisfaction(The Rolling Stones)
アリス・クーパーの選ぶ「ピート・タウンゼント」
1. My Generation
2. Pictures of Lily
3. Substitute
4. The Kids Are Alright
5. Out in the Street
6. I'm a Boy
7. I Can See for Miles
8. Baba O'Riley
9. 5:15
10.Rough Boys
とまあこんな調子でありまして、わりとみんな一般的な曲を挙げてますけど、ただそんな一般的な中にあっても、ブライアンがビートルズの明るくて前向きな曲を多く選んだのに対し、ショーンがビーチボーイズの内向的で暗めの曲を選んでいたりして、僕たち持つ彼ら各自のイメージとは、また違った回答が出ていたりするところが面白いです。
それから、ここでは省略しましたが、実際のサイトではアーティスト本人が、選んだ一曲一曲についてコメントを述べていて、ちなみにトム・ペティの「You Really Got Me」に対するコメントは
『この曲を初めて聴いたのはダンスパーティーの最中だった。JDが大音量でこれをかけると、部屋中が静まり返り、それから割れんばかりの拍手が起きた。レコードに対してだ。それからあのギター・ブレーク。僕はそれまで生きてきた中で、あれ以上ワイルドなものを聴いたことがなかった』
というもの。
トムの衝撃がリアルに伝わってきますね。
だけどこれはほんの一部であって、実際には総勢50人に及ぶミュージシャンが、好き勝手にベストテンを選んでます。
ミック・ジャガーが選ぶ「クラシック・ブルース」、ジャクソン・ブラウンが選ぶ「スプリングスティーン」、パティ・スミスが選ぶ「ボブ・ディラン」、ボノの選ぶ「デヴィッド・ボウイー」などなど、興味の尽きないところです。
そこで、
やっぱりこういう企画を見ると、自分でもやってみたくなるのが人情とういうもの。
…と言うわけで、ようやく本題に行きつきましたが、新春ということもあり、もう一度初心に帰って、キンクスの曲を改めて見直してみようというのが今回のネタであります。
題して
Pandaboyの選ぶ「キンクス」
以下にベスト10を発表しますと
1. You Really Got Me
リリースからおよそ半世紀を経ても、一向に色褪せない衝撃的なリフを持つ不朽の名作。トム・ペティも言うように、これほどワイルドな曲との出会いは人生においても数少ないはず。僕はおそらく何百回という単位でこれを聴いていますが、耳にする度に、未だに新鮮な驚きが体の中を走ります。
2. The Village Green Preservation Society
「You Really Got Me」の対極にあるような、牧歌的なフォークソング。しかし、1968年リリースということを考える時、その牧歌性は恐ろしいほどの文明批判へと変貌します。世の中の全てが、古臭いものを隅に押しやろうとする時代の中にあって「僕たちは古き良きものを守っていく」と声を大にして歌うことの勇気。ある意味、これこそがレイ・デイヴィスのロック・スピリッツであるのだと思います。
3. Dedicated Follower Of Fashion
ピート・タウンゼントも絶賛したように、それまでのロックがほとんどラブソング中心であったのに対して、この曲は愛でも恋でもない、ファッション狂いの若者を揶揄した内容であって、つまり「あの娘が好きだよ、Yeah Yeah Yeah!」以外にも歌が書けるということを世に知らしめた初めてのロック曲です。だからレイ・デイヴィスは明らかに先駆者なのであって、あまり大きく取り上げられることはないけれども、この曲によってロックは歌詞の幅を大きく広げることが出来た。
そのくらい凄い曲。
4. Sitting In The Midday Sun
キンクス以外のいったい誰が「ひなたぼっこが俺の趣味」などという日本語タイトルの曲を歌うもんですか。ロックにあるまじきこの屈折した感覚。そして泣きたいくらいに美しい旋律。
『一文無しの浮浪者でいるほうが
財産を失うことを恐れる金持ちでいるよりずっといい』
この感覚こそがキンクスの神髄。
分かる人にだけわかれば良い。
5. All Day And All Of The Night
メロディ的に進化した「You Really Got Me」。これまた半世紀を経てもなお、一向に色褪せないエバーグリーンでありまして、TVのBGMなどにも頻繁に取り上げられており、耳にする度に、僕はやっぱりドキドキしてしまうのです。
6. Waterloo Sunset
日本で言うところの「ご当地ソング」。多分ロンドン子のソウル・ミュージックであって、日本人が演歌に郷愁を感じるように、イギリス人はこの曲に心揺さぶられるに違いない。
と、勝手に思っております。
寒い空気の中にイルミネーションが映える、今の季節にピッタリの、極めて美しい名曲だと思います。
7. Autumn Almanac
『夜が白々と明け始めるころ、霜の降りた垣根にゾクゾクする毛虫が忍び寄る
風が吹いて黄色い枯葉が落ちるので、僕は掃き掃除をして袋に詰める
これが僕の秋の風物詩』
『土曜日にはサッカーで遊んで、日曜日にローストビーフを食べること、
それが僕のお気に入り。
休暇を取ったらブラックプールに出かけて、思いっきり日光浴をしたいなあ』
これぞイギリス。これぞキンクス。ランクはもっと上でも良いくらいだ。
8. Muswell Hillbillies
『僕はマスウェル・ヒル生まれの少年
でも心はウェスト・ヴァージニアにある。
まだ見ぬニューオリンズ、オクラホマ、テネシー
見果てぬブラックヒルの夢を抱き続けてる』
イギリス人の憧れるアメリカの風景でしょうか。意外と素直に心情を吐露するレイ・デイヴィス。根っからのイギリス人の歌うカントリー調のメロディが、意外に面白い効果を生みだしてます。
9. Celluloid Hereos
レイ・デイヴィス畢生の美メロ。
ハリウッド・ブルーバードに並ぶ、例の映画俳優の手形をモチーフに、銀幕のスター達の人生、そして遠近に僕たちみんなの人生までも包み込むような、おとぎ話みたいな歌詞が泣かせます。
10.Better Things
キンクスのカバー・アルバム「This Is Where I Belong」でこの曲をカバーしていたファウンテインズ・オブ・ウェインは、あの9.11の翌日にテレビ出演して、やはりこれを演奏したとか。また、さるメディアが選ぶ「アンチ自殺ソング」にもこの曲はランクインしていて、レイ・デイヴィスが意識するしないに関わらず、或いはヒットしたしないに関わらず、これは紛れもなく70年代以降のキンクスにとって、時代と対峙できる極めて重要な楽曲に他ならないのであります。
次点
Days、Sunny Afternoon、This Time Tomorrow、Give The People What They Want…
以下、果てしなく続く…(そりゃあ10曲なんかに絞れないもん)
上の方で、Rolling Stoneの記事に対して「みんな一般的な曲を挙げてる」と書きましたが、こうして見ると僕のリストも一般的ですね。
多分どなたが見ても、この辺を聴いておけば外れなし、みたいなランキングになってると思います。
もしも…、
もしもですけど「全然無名だけど、偶然ブログで見たし、今年からキンクスっていうバンドでもかじってみるかぁ?」とか思っていらっしゃる方がおいででしたら、上に挙げたような曲が入っていればまず大丈夫。
とりあえずはベスト盤からでもお聴きになってみることをお勧めしときます。
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あけましておめでとうございます。
昨年は年末のエントリーでも触れましたけれども、若干ネガティブな話題の多い一年でした。
今年はぜひ、明るくポジティブな一年であって欲しいと思っております。
今、まず気になっているのは、ただいま制作中の2本のキンクス映画。
「Schoolboys In Disgrace」をモチーフにした、ボブキャット・ゴールドスウェイト監督のミュージカルと、デイヴィス兄弟の愛憎を描く、ジュリアン・テンプルによる伝記映画の完成ですかね。
これらはもう一昨年くらいの時点で話が出てましたから、今年くらいには完成するんじゃないでしょうか?
ま、日本公開は微妙かも知れませんけど。
では、キンクスメンバーの今年の動きを分かっている範囲で。
まずはミック・エイヴォリー。
ミック率いるKast Off Kinksは、まあ凄い!
1月から4月にかけて、英国内なんと18ヶ所も回る大規模なツアーに出かける予定。
ツアー中には、引退していたジョン・ダルトンとジョン・ゴスリングも数か所で演奏するということで、何か楽しそうな演奏会になる予感。
イギリス人は良いよなあ。
次にレイ・デイヴィス。
昨年11月に延期が報じられたアメリカ・ツアーは、結局流れてしまったらしく、再開のニュースはありません。
ただ、彼は6月にロンドンで開催される「メルトダウン・フェスティバル」のキューレターという、プロデューサー的な役割を今年は任されるため、上半期はこれに掛かりっきりになるんじゃないでしょうか?
キューレターはイベント全体を自分の好きなように構成出来るようで、出演者選びも彼に一任されるとか。
彼はどんなアーティストを紹介してくれるのか、観に行けずとも興味深いです。
それから、アメリカ、ブロードウェーでは、キンクスの作品をもとにしたミュージカル(?)が進行中の様子。
この企画にレイがどこまで関わるのかは不明ですが、こちらも押えておきたいニュースです。
今のところ、レイにはツアーのスケジュールがありませんが、そんなこんなで、今年前半は音楽活動も難しいのかも知れないですね。
ただ、心配なのはデイヴ・デイヴィス。
彼のオフィシャルサイトを見ると、彼は最近、息子と一緒に「Aschere Project」なる活動を始めたらしく、ヒーリングっぽいアルバムも完成させた模様。
まあそれでも音楽的な何かを発信するなら、それが訳分からんものでも大目に見ます。
それは大目に見ますとも。
だけど、これはそうじゃないじゃんか! そうじゃないですよねぇ!
あろうことか、デイヴはサイトショップで「瞑想オイル」とか「瞑想スプレー」みたいな、怪しげなものを売ってやがるよぉ。
…とにかくこれ以上触れません。
デイヴ様。早く元気になってね。
てなわけで、ごく簡単な今年のキンクス。
でも、年明けにこうして書いていても、急なキャンセルや、延期が相次いで、いつもスケジュール通りになったことなんかないんですけどね。
ま、そんなこんなではありますが、今年もひとつ、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
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