まあ、何が楽しいって、まずはキンクスの歴史というものが、アンソロジーであるところの「Picture Book」なんかよりも、よりリアルに伝わって来るところ。 例えば「You Really Got Me」なんかは、CDに5回、DVDも含めれば全部で11回も登場するんですけど、それが初期のガレージ・サウンド、70年代のブラス・ロック、90年代の風格あるハード・ロックといったように、時代時代で姿を変えて演奏されて、それによってキンクスの変遷が一聴のもとに把握できる仕組みになっています。 同じことは「Waterloo Sunset」や「All Day And All Of The Night」なんかにも言えると思います。
ただ、一方で残念なのは、契約の関係なのか何なのかは分かりませんが、70年代後期のアリスタ以降、アルバムで言うと「Misfits」から「UK Jive」までの楽曲が、まるまるスッポリと抜けているという部分でしょうか。 (何故か「Phobia」は入ってる。またアリスタ期でも「Come Dancing」だけはDVDで観ることか出来ます) この頃はアメリカでの活動が中心で、BBCには滅多に出なかったということなのか、詳しい事は分からないので何とも言えませんが、「Give The People What They Want」とか「UK Jive」も、この雰囲気でぜひ聴いてみたかったところです。
まずは「Did You See His Name ?」。 これは1968年の「Village Green Preservation Society」セッションの際にレコーディングされたものの、オリジナル・アルバムには未収録のナンバー。 「BBC Sessions」の他、ベスト盤の「The Kink Kronikles」、及び2004年に出たVillage Greenのデラックスで聴くことができますが、今回のBOXには収録されませんでした。 それからもうひとつは、デイヴの歌う「Love Me Till The Sun Shines」。 曲自体は、BOXにも1967年8月4日のセッションと、1968年7月9日のセッションの計2テイクが収録されていますが、「BBC Sessions」に入っているのは1968年7月1日にレコーディングされたテイク。 個人的には、この7月1日のテイクが最高に気に入っていたものですから、今回のBOXにこれが収録されなくて嬉しいような悲しいような複雑な気分ですけど、皆さんはどうでしょうね、2曲のために「BBC Sessions」を手許に置いておきたいと思うのかどうか。
「Love Me Till The Sun Shines」について(9/10追記)
この曲の収録日時および放送日に関して 「BBC Sessions」のライナーには Recorded at BBC Piccadilly Studio 1, London 1 Jul, 1968 First Broadcast on Top Gear (Radio-1,7 jul 1968)
「at the BBC」にライナーには From the The Playhouse Theatre, London 9th July 1968 First Broadcast on Saturday Club (Radio-1,13 jul 1968)
ピート曰く I missed seeing Ray Davies and George Michael, but that might be a good thing: they’re probably fed up by now with me exalting them both to high heaven. (レイ・デイヴィスとジョージ・マイケルのステージを観そこなった。だけどそれで良かったのかも知れないな。私にしきりに誉め立てられて、きっと彼らはウンザリするだろうからね)
まあそれはともかく、そのようなピートからの一方的と思われる求愛も、ここ数年で様相が変わってきているようです。 レイ先生は、2010年のコラボアルバム『See My Friends』発表直後のインタビューで、“ピート・タウンゼントから、なぜ俺に声をかけてくれなかったんだと言われたけど、それは単にタイミングの問題で、次は声を掛けるよ”と、ピートに対して友好的な態度を示し、最近もこれと同様のことを話しています。
あらかじめお断りしておきますが、こちらのリンク先を一見してもらえばお分かりのように、すごい短い記事なので、ハッキリ言って大した内容じゃありませんよ。 (恐らくWaterloo Sunsetに引っかけて、タイトルを「SUN WON’T SET ON KINKS(キンクスの陽は沈まない)」としているところが、シャレてると言えばシャレてるけどね)
今回のこのステージは、いずれ「A Symphony of British Music」というアルバムとしてリリースされるそうだけれども、仮にロンドンが4年後だったとしたならば、この人たちの何人がそこに参加することが出来たかどうか。 このおよそ半世紀にわたるイギリス音楽の縮図を全世界に向けてアピールするためには、やはりビートルズのデビューから50年後の「2012年」という年に「ロンドン」で「オリンピック」が開催されることが不可欠だったと思うし、いちロックファンとしては、その奇跡のような組み合わせが実現されたことに、感謝してもしきれないくらいの感慨があります。
…ああそう言えば、前々回のFuji Rockの記事のコメントに、Kinks Mamaさんから“柔道の穴井選手が試合に敗れて大泣きのインタビューの時、BGMに「Waterloo Sunset」が流れていてワクワクした”という書き込みをいただいてたなあ、とか それからTwitterでも“錦織君の試合の後に「Waterloo Sunset」が流れていた”という、誰かのつぶやきがあったなあ、とか 更に更に、向こうのレイ・デイヴィス・フォーラムにも The other day I learned that they play the same closing song every night at the Olympic Games. Guess which one? Waterloo Sunset, of course!!! (先日、私はオリンピックのゲームが終わると、毎晩同じ曲が流れることを知りました。それはもちろん「Waterloo Sunset」です!) なんて書き込みがあったなあ、とか…
Opening scene - 'Rush Hour' Emeli Sande - 'Read All About It' Julian Lloyd Webber - Elgar on Cello Street Party - 'Notting Hill' theme Madness - 'Our House'
Parade of 160 Coldstream Guards to Blur's 'Parklife' led by Ray Winstone and/or Phil Daniels
Pet Shop Boys - 'West End Girls' One Direction - 'What Makes You Beautiful' Ray Davies - 'Waterloo Sunset'
Entrance of National Flags and 10,000 athletes
Victory Ceremony - with footage of Olympic highlights Elbow - 'One Day Like This' and 'Open Arms'
Symphony of British Music George Michael - 'Freedom' and 'White Light' Kaiser Chiefs - 'Pinball Wizard'
Tribute to British Fashion - Kate Moss, Naomi Campbell Stella Tennant, Lily Cole and Georgia May Jagger to David Bowie's 'Fashion'
Annie Lennox - 'Little Bird' The Clash - 'Should I Stay or Should I Go' Ed Sheeran - 'Wish You Were Here' Russell Brand with French and Saunders - 'Pretty Vacant' Fatboy Slim - 'Right Here, Right Now' Jessie J - 'Price Tag' Tinie Tempah - 'Written in the Stars' Taio Cruz - 'Dynamite' Tinie Tempah and Jessie J - 'You Should Be Dancing' Liam Gallagher OR Manic Street Preachers - To Be Confirmed Eric Idle - 'Always Look on the Bright Side of Life' Russell Brand - 'I Am the Walrus' Queen and Jessie J - 'We Will Rock You' Take That - 'Rule the World'
Flag Handover Ceremony
Darcey Bussell dancing to 'Spirit of the Flame' - Flame is extinguished