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Walk on the hopeful side
あれほど頽廃的でグジャグジャの、どうしようもない人生を歌っていた人なのに、彼の音楽を聴くと、なぜか不思議と前向きになれる気がした。

Lou Reed氏のご冥福をお祈りします。



彼の死に対するキンクスからのオフィシャル・メッセージはこちら
レイ・デイヴィスからの弔辞はこちら
| Something Else | 20:31 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
2014年キンクス再編は幻に終わるかも知れないという一考察


9月末にデイヴ・デイヴィスが、RollingStoneのウェブサイトでリユニオンを匂わせたり、10月3日にはレイ・デイヴィスがBBCの番組に出て、これを条件付きで肯定したりと、いまやキンクス周辺は再始動に向けて、本格的に兄弟の意向を調整中という感じがしないでもない。

しかしながら、こうした流れに水を差すようでスミマセンが、僕としてはそうそう安易にキンクス再編には至らないであろうという、そういう展望を持っておりますので、今回はそのことについて、その根拠をご披露申し上げたいと思います。


ところで、その前にちょっとした疑問なのですけれども、キンクスの再始動を待望する皆さんというのは、一体どんな形でのリユニオンを期待しているのでしょうか?

ひとつには、例えばフーが、ピートとロジャーだけで「The Who」を名乗っているように、キンクスもレイとデイヴだけがいれば良いのであって、他のメンバーはエキストラでもOK派。

いやいや、デイヴィス兄弟だけでは片手落ちであって、ピート・クエイフが亡くなってしまった今となっては完全オリジナルは望めないけれども、まだミック・エイヴォリーはいるのだから、せめて彼を加えた3人でキンクスを名乗ってくれなきゃイヤーン派。

大きく分ければ、このふたつが主流でしょうか。

そこに、ジョン・ダルトン加えろ派とか、ジョン・ゴスリングだっているだろ派とか、ドラマーはボブ・ヘンリットでいいや派とか…
…果たしてそういう人達がいるのかどうか、そんなことは僕は知らないけれども、それでも色々なキンクス・フォーラムの書き込みなどを見る限りでは、オリジナル3人での再始動を望む声が多いような気がします。

さあ、そこで
そんな皆さんに悲報です。

ミック・エイヴォリーはKast Off Kinksで忙しすぎて、キンクスのリユニオンに参加している暇なんかありません。

Dave Emlenさんがやってる“Unofficial Kinks Web Site”の中の「Kinks/Ray/Dave Tour Dates」ページを見ていただくと分かるけれども、Kast Off Kinksは現在、3〜4日に一回のペースでギグをこなしていて、これから先のスケジュールも

12月6日〜2月8日 2013=2014 Winter gigs
3月 6日〜6月8日 2014 Spring gigs

つまり、2014年の上半期は、ツアーが既にぎっしり。
そして8月17日と10月12日にも、早くもステージのオファーが入っている。
と、こういう状態。

確かに6月9日から8月16日までは2ヶ月空くし、8月18日から10月11日もおよそ2ヶ月。
だから、この空白を利用してキンクスのツアーは可能だけれど、しかし18年あまりも活動していなかったロック・レジェンドのリユニオン・ツアーが、そんな片手間みたいなスケジュールでお手軽に決行されるというのでは、ファンとしてはあまりに悲しいじゃありませんか。
当然、リハーサルの期間だっているでしょうからね。普通はね。

それと、ついでに言っておくと、Kast Off Kinksでミックがダメということは、ジョン・ダルトン他の旧メンバーも、ほとんどがダメというわけで、ゴスリング派、ヘンリット派、ロッドフォード派にギボンズ派、すべて全滅を意味します。

つまりそういうことでありまして、これが僕がキンクス再編に、イマイチ希望を持てない理由です。

もちろんデイヴィス兄弟だけで再始動は十分可能だし、それで満足するファンも沢山いるのでしょうが、僕なんかはこれではちょっと納得できないなあ。

まさかここに来て、エイヴォリー師匠に足元をすくわれるとは、思ってもみませんでしたよ。


※ちなみに、Kast Off Kinksの8月17日のステージは「The Kinks 50th Anniversary (You Really Got Me) with The Kast Off Kinks」と銘打たれ、過去にKast Off Kinksでプレイしたことのある、すべてのメンバーが一堂に会するという、特別なイベントになる模様です。
ここにデイヴィス兄弟が合流して、そこから何がしかの発展がないものかと、かすかな期待は持っております。


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| Something Else | 21:09 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
レイ・デイヴィスの「リボルバー」辛口批評
1966年8月発行のDisc and Music Echo Magazine誌に載った、レイ先生の『Revolver』レビューが、Dangerous Mindsというサイトに掲載されているので、早速その解説部分を訳してみました。

■■以下Dangerous Mindsより引用■■

Taxman
ザ・フーとバットマンの中間って感じ。少し独創性に欠けるけど、ビートルズはセクシーなオーバーダブで、これを乗り切っている。オーバーダブがヴォイス・サウンドをこれだけセクシーにするというのは驚きだ。

Eleanor Rigby
僕はこの前ハイドンのLPを買ったけど、これはちょうどそんな感じの曲。ちょっとした四重唱なんだが、まるで小学校の先生を喜ばそうとしているみたいに聴こえる。ジョンが「オールドミスの先生のための曲だ」なんて言ってる姿が目に浮かぶ。それでもこれは実に商業的だけどね。

I'm Only Sleeping
最高に美しい曲。「エリナー・リグビー」なんかよりも断然こっちの方が素敵。古き良きものっていうのかな。明らかにアルバム中のベスト・トラック。

Love You Too
ジョージが書いた。彼は、今やグループの中で、凄い影響力を持つようになってきている。これは僕が2年前に書いていたような類の曲で、その僕はいま、ビートルズが2年前にやっていたようなことやっている。悪い曲ではなく、上手く演奏された曲であり、いずれにしても、それはいつものビートルズ調ということ。

Here There and Everywhere
これはビートルズが良い引き出しをいっぱい持ってることを証明する曲。色んなコードが目まぐるしく登場する。素晴らしいのは、声とギターが、ひとつの楽器のように融合していることだ。アルバムで3番目によく出来た曲。

Yellow Submarine
クソみたいな曲。マジで。僕自身もピアノでもってこんな風にふざけることがある。これがろくな曲じゃないってことくらい、彼らにも分かってると思う。

She Said She Said
昔の大胆なビートルズ・サウンドへの回帰。それが全て。

Good Day Sunshine
偉大な曲だ。決して押しつけがましくないのに、「I'm Only Sleeping」並みに目立っている。これが昔の、ビートルズ本来の音。僕はエレクトリック楽器が好きじゃない。もともとビートルズは、こういう普通の男子よりちょっとましっていう感じの路線だった。

And Your Bird Can Sing
これ嫌い。あまりにも意外性がない。全然ビートルズの曲らしくない。

Dr. Robert
これは良い。12小節のビートで、一つひとつの小節が実に巧妙。ただ、僕の好みではないけど。

I Want To Tell You
ビートルズの標準以下だけど、この曲がアルバムのつなぎの役目を果たしている。

Got To Get You Into My Life
伴奏はジャズ。そして、これが英国のジャズメンはスウィングが出来ないことを証明している。ポールは、ミュージシャン達がプレイするジャズよりも上手く歌っており、このことがジャズとポップは全然別物だという一般論を無意味なものにしている。ポールはリトル・リチャードのよう。事実、これがアルバムの中で一番古いトラックだ。

Tomorrow Never Knows
このクレイジーな音を聴いてくれ!ディスコで流行るに違いない。これを演ってる時に、奴らがジョージ・マーティンをトーテムポールに縛り付けていたことは想像に難くない。

総評
ビートルズのLPを全部通して聴いたのはこれが初めてだけど、良い曲が入ってるのは『Rubber Soul』の方だと言わざるを得ない。
「I'm Only Sleeping」が傑出している。「Good Day Sunshine」がその次。それと「Here, There and Everywhere」も好き。でも、それ以外についての厳しいことは言いたくない。
バランスとレコーディング・テクニックは、これまでになく良いものになってはいる。

■■引用ここまで■■


ビートルズの『Revolver』がイギリスでリリースされたのは、1966年8月5日。
レイ先生はその直後にこのレビューを書いているわけですから、ということは、彼はこの時、22歳になりたてのほんの若造であって、そういう若気の至りというか、小生意気な発言が目につきます。

もっとも、考えてみれば、キンクスだってこの当時には、7月に「Sunny Afternoon」をチャートの1位に送りこんだりして、人気の面でも売上的にも、まだまだビートルズのライバルグループであったわけで、だからそういう立場からは、ここでそのライバルを大絶賛というわけには、当然ながらいかなかったのかも知れませんね。

ただ、貶すところは貶しながらも、認めるところはきちんと認めていたりして、恐らくこの当時、クソ生意気で鼻持ちならない小僧だったであろう若かりし頃のレイ先生にしては、意外やまともなレビューになっているなという感じはします。

全体を聴き終わった後に、やっぱり『Rubber Soul』の方が良い、と言ってしまう先生ですが、でもこのレビューが紹介されているDangerous Mindsサイトを、下のコメント欄まで読んで行くと
“レイは何年か前ラジオに出て「Tomorrow Never Knows」をかけながら、『Revolver』はビートルズのベストアルバムと言っていた”
という書き込みがあったりして笑えます。
まあ、当時と今とでは、ビートルズとキンクスの置かれた立場も異なりますからね。聴こえてくる音も自ずから異なるのでしょう。

さて、肝心の曲目解説ですけれども…
「I'm Only Sleeping」を大絶賛というのは、これはちょっとどうなんでしょうね? 今となって、このアルバムにおけるこの曲を、これほどまでに持ち上げる評論家がいるでしょうか?
やはり先生は、後に「お昼寝ソング」の大家となられる方だけに、この曲の「俺はただ寝ていたいだけ」という内容に、ある種のシンパシーを感じたのかも知れません。
逆に「Yellow Submarine」のコテンパンぶりというのも、これはあまりに一刀両断過ぎやしないかという気はします。
あと「Tomorrow Never Knows」の、あの斬新なサウンドにも、何とも淡白なコメントしか残していないのが意外であります。

それと「For No One」は、これが評論されてないのはどうしたことか。
論ずるにも値しないとでも思ったか、或いは単に忘れただけなのか、まあ恐らく後者だとは思いますが、これは個人的に大好きな曲なので、是非ともレイ先生の評価を聞いてみたかったところです。


 
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| Something Else | 22:10 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
The New York Postによるレイ・デイヴィス インタビュー
The New York Postのサイトに、レイ先生のインタビューが掲載されたので、その一部をご紹介。

インタビューは、著書「Americana」のプロモーションの一環なので、実際には書籍に記述のあるニューオリンズでの銃撃事件や、過去のアメリカでの生活などにも話は及んでいるのですが、ここでは僕が個人的に興味のある、キンクスに関連する受け答え部分を抜粋させていただきます。

■■以下記事からの引用■■

なぜキンクスと名乗るようになったの?

まだ名前を探していた初期の頃、僕らはバーに行ったんだ。その時のデイヴの格好ときたら、革の服に革のキャップ、それにキンキーブーツ。ちょうど自分たちのアイデンティティーを確立しようとして色々やってた時だったからね。で、それを見た酔っ払いが、バーの止まり木からずり落ちながら、僕らを「キンクス」って呼んだのが始まりさ。

(「Americana」の本の中で)キンクスは1965年から69年まで、アメリカでの活動を禁止されたと書いているけど、なにが起こったんだろう?

完全に“これだ”という理由は分からないんだ。色んな事が絡んでる。本の中ではそれを、当時のドラマーの言葉として「マネージメントの不手際と、不運、それに素行の悪さの集合体だ」って言わせてるけど。

当時の他のバンドの中に、親しい友人はいたの?未だに友好的な関係にあるような人物は?

The Whoとは明らかに時代を共にしたね。ピートとは去年も言葉を交わしてるし。でも他のバンドとつるむようなことは実際してこなかったな。当時、キンクスを大いに支持してくれたのはジミ・ヘンドリックスだった。ジミはいつも敬意を表してくれたんだ。この種のサウンドを生み出したのはキンクスだということを忘れるな!ってね。

ヘンドリックスはどんな人でした?

物静かな奴だったね。彼はイギリスに住んでいたので、僕はその時代の彼しか知らないけど。最後に彼と会ったのは、彼が「Purple Haze」を出した頃、ちょっと雑談した時だ。彼は本当に穏やかな人物で、僕は彼が大好きだった。

デイヴとの仲はどう?冷戦状態?それとも冷和状態とか?
あの伝説的な兄弟げんかはどうなってるの?


僕らの関係の多くは、若い頃の生活環境に由来していると思う。僕は姉たちと暮らして、デイヴとはむしろ型にはまらない兄弟関係を築いていたんだ。デイヴとは3週間前に一緒にインド料理を食べたよ。上手くいった。

ツアーとかアルバムでバンドを復活させる話は出たの?

僕はただ、良い曲を書いて欲しいと、そしたら次に会う時に聴きたいよ、とだけ言っておいた。

それはフレンドリーなものだった?

そうねえ、プーチンとオバマが談笑するみたいなものかな。

■■引用ここまで■■


最後のプーチンとオバマというのが中々笑えますが、最近兄弟で会ったというのは、これはデイヴの方もそのようなことをチラホラと語っているので、どうやら本当っぽいですね。

この3週間前の食事というのが、デイヴの言う「ブラックホールみたい」に不機嫌だった時のことなのかどうかは分かりませんが、いずれにしても兄弟が、このところ頻繁に連絡を取り合っているのは間違いないようです。

それから、デイヴに対して「曲を書け」と言っているのも、BBC出演時に「新しいものを作ろうと持ちかけてる」と話した内容と符合しています。

ということは…
いよいよキンクスが、来年の50周年に向けて動き出したのか?

まあ、本人たちもその確率は50/50と言っているので、その程度には期待して待ちたいと思います。


インタビューでは、他にはジミ・ヘンドリックスとの交流あたりが興味深いですね。

レイ先生自身も語ってますが、60年代当時には、あまりそういう他のミュージシャンとの交流なんか無かったと僕も思い込んでいたので、これはちょっと意外でした。

でも、考えてみれば「The Road」の歌詞にも
Jimi Hendrix, The Who, Led Zeppelin and Free
They took the road so it's alright by me
Some are survivors, some are debris

とあって、僕は何でここにジミヘンなのか、不思議に思っていたのですが、意外やレイ先生と彼とは、ちょっとした友達だったのですね。

またひとつキンクス・トリビアが増えました。


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| Around The Kinks | 21:56 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
Preservation Act1 全曲訳11「Demolition」
買える物は逃さず買い漁ってやろうと
眼を凝らしてるのさ
ほら小奇麗な草ぶきのいなか家を見つけたぜ
強引な手を使って安く買い叩いてやる
床板を引っぺがし
壁を打ち破り
家が倒れるまで土台を揺さぶれば
トランプの束みたいに
ぺしゃんこに潰れちまうだろう
そしたら俺たち
同じような建売住宅を作って
三倍の利益で売りさばくんだ
さあ取り壊しだ!

権利証書はポケットに
契約書は手の中に
贅沢な暮しを手にするチャンスだよ
抵当は100%戻るように手配するから
とっとと決断しておくれ
俺たちゃ小屋という小屋
あらゆる家とあらゆる通り
欲しいだけ全部手に入れる
近所の町も
農地も緑地も
俺たちゃ全部買い占めて
そしてすべてを取り壊す
さあ取り壊し 取り壊しだ!

二階建てで地下も二階
庭はないけど
素敵なテラスが付いてるよ
ステンレスの流し台と
ガス式のセントラル・ヒーティング
ウォアオ!メチャクチャ現代的なデザインだろ
長持ちなんて全然しないけどな
全部売れたからさっさとおっ建てようぜ
俺たちゃ街ごと買い占めて
そんでもって全部ぶっ壊す
コンクリートが地面に砕ける
この破壊音が大好きなんだ
さあ取り壊しだ!

金儲けの時が来た
成金になるチャンス
資本主義バンザイ!
シコタマ儲けて
金銭欲を満たすんだ
これがおいらの信ずるところ
言ってみりゃ宗教だね
解体 解体 解体
俺たちゃ街ごと買い占めて
そんでもって全部たたき潰す
一から世界を創り直してやるぜ


『Preservation』の前段は、この曲をもってひとまず幕を閉じます。
わずか2曲前に登場したばかりのフラッシュによって、唐突に村(=Village Green)が取り壊されて終わるという、何ともショッキングな幕切れです。

「僕らは村の緑を守るんだ」という、『Village Green Preservation Society』のあのコンセプトは、既にどこかへ飛んでしまって、続く『Preservation Act2』では、村の「その後」というには、あまりに無理なストーリーが展開されることになります。

実際ここから先の物語には、舞台設定が“Village Green”である必要性など皆無であって、なぜこれに往年の名盤を思わせる“Preservation”などというタイトルを付けたのか、『Village Green Preservation Society』の熱心な聴き手としては、大いに理解に苦しみます。


ただ、個人的には、レイ・デイヴィスが当初考えていた『Village Green 〜』の“完全版”としての『Preservation』は、実際に完成してリリースされた『Preservation Act1〜2』アルバムとは、かなり異なる内容だったのではないかという疑いを持っています。

試みに、『Preservation Act1』の制作が、どのように行われたのかを時系列で見て行くと、ジョニー・サンダーのその後を描いた「One Of The Survivors 」のレコーディングが一番最初で1973年の3月。
次が、恐らく「Sitting In The Midday Sun」で、レコーディングは1973年5月。
また、それに先立つ年1月14日のロンドンDrury Lane Theatreでのコンサートでは、「Cricket」と「Where Are They Now?」が披露されていたという記録もあります。

ということは、何となく感じるのは、これら4曲については、まさしく“Village Green”のその後といって違和感のない、どちらかと言えばノスタルジックな楽曲ばかりということです。
もちろんこれは想像に過ぎませんが、本来このアルバムは、このようなノスタルジー路線が中心となって制作されるはずだったのではなかったでしょうか。

ところが、アルバム制作中の6月20日、レイの妻ラサが仕事に熱中し過ぎる夫に愛想を尽かし、二人の娘を連れて家出。
これにショックを受けたレイは、七転八倒の末、7月15日のWhite City Stadiumのステージ上で、キンクスからの脱退と音楽業界からの引退を宣言。
(ちなみに、ラサに戻ってきて欲しいと懇願するかの如き「Sweet Lady Genevieve」のレコーディングは、アルバムの制作時期としては最も後期にあたる7月です)

こうした悲運と精神疲労が重なって、可愛さ余って憎さが百倍となり、かつて愛したその村(=レイにとっての憩いの場=家庭)を、徹底的に破壊してやろうという心理が働いたのではないかというのが、希望も含めた僕の推論です。

だから、レイ・デイヴィスは初めから、村をメチャクチャに破壊する意図を持って、Preservationシリーズの制作を始めたのではなく、僕は、やはりこれはアルバムの制作中に彼の身に起こった重大事件によって、ストーリーに大幅な変更が加えられたに違いないと考える(と言うか、考えたい)のです。

そうでもなければ、あの“Village Green”が、あまりに不憫ではありませんか。


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| Preservation全曲訳 | 22:23 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
Dave Davies Rock`n Roll Journey


2004年の脳梗塞以来、9年ぶりのアメリカツアーを終えたデイヴ先生。
今度は彼の冬のツアーを追った、ロード・ムービー風ドキュメンタリーが待機中とか。

今現在、デイヴのUSウィンター・ツアーは

11月12日: ニューヨーク
11月14日: ニュージャージー州のイングルウッド
11月16日: ニューヨーク
11月18日: シカゴ
11月19日: イリノイ州のエバンストン

が確定しており、企画者としては、これ以外にもアメリカ/ヨーロッパに関わらず、沢山の出来事をフィルムに収めたいとしています。

監督とプロデュースには、デイヴ自身と息子のマーティンが名を連ねていて、このふたりと言えば、以前には何とも奇怪な「Mystikal Journey」を制作したりしているので、仕上がりがちょっと心配になりますが、ただ「Rock`n Roll Journey」というタイトルや、冒頭のトレーラーを観る限りでは、前作のようなカルトではなくて、ちゃんとしたロック映画らしいから、意外とこれは期待できるんじゃないでしょうか。

ただいま告知サイトでは、資金調達のための寄付など受け付けてるみたいで、これが若干心もとないところなのですが、その辺がクリアできれば、映画は来春完成する予定です。


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| Around The Kinks | 19:55 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
レイ・デイヴィスがBBCで語ったこと
レイ先生が10月3日の“BBC Breakfast”という番組に出て、少しだけキンクスのリユニオンに触れたという話題は、前回の記事でご紹介した通りです。

それで、その時に、僕は英語が全然ダメなので、レイ先生が何を言ってるのか、それを訳して教えてくださいませとお願いしたところ、最近親しくしていただいてる“ノエルかえる不恵留”のノエルかえるさんから、
「新しいものを作ろうと持ちかけてるけど、交渉中」と言っているみたいだ、というコメントをいただきました。

まあ、こういう受け答えはいつものことと言えばいつものことなので、「現在交渉中」という、先生のこの言葉は想定内だったんですが、ただ、海外のメディアによる、このインタビューに関する記事を改めて読むと、実はノエルさんが訳してくれた「新しいものを作ろうと持ちかけてる」という言葉が、今回のリユニオンのキーワードになっていそうなので、ちょっとこのことを書いときます。

件のBBCニュースを記事にしているメディアによれば、レイ先生は来年のキンクスのリユニオンについて、こんなことを語ったようです。
「(再始動するかは)僕には分からない。それは新しい音楽が生み出せるかどうかにかかっている。僕はキンクスの楽曲群を誇りに思っているし、ステージではそれらをプレイするが、2週間ほど前に弟と会った時には、過去よりも未来に興味があると話した」

この前半部分、レイ先生はインタビュアーに『make new music』(あるいは『new material』)という言葉を使っていたそうですが、つまり、先生としては、ツアーに出て単に過去の曲を演奏するだけじゃなくて、デイヴと一緒に新しい音楽を作りたいという希望があるようなのです。

ところが、一方のデイヴ先生はどうかというと、先日のRollingStoneによるインタビューを読むと「キンクスでツアーはやりたい。だけどレイと一緒にスタジオに入るのはいやだ。ミック・エイヴォリーとも組みたくない」ということで、つまりキンクスとして演奏するのはいいけど、兄と一緒に新しい音楽を作る意思はない。

もうこれハナから兄弟の考え方が食い違ってるんですね。


ただ僕としては、ひょっとすると、彼らはわざと巧妙に、互いの意見をずらしてみせているのかも知れないという疑念も持っておりまして、というのも…

そもそも、どうしてこのリユニオン話が、ここにきて急に湧いて出たかを考えると、来年の50周年というのは、タイミング的には確かにそうなんだけど、いま現在に関して言えば、自身の本の出版と、Muswell Hillbilliesデラックスをリリースと、レイ先生としてはキンクスに注目を集めたい時期ですよね。
以前からうちのブログをご覧いただいている方なら、こうした時期にデイヴィス兄弟が何をしてきたか、先刻ご承知かと思いますが、なぜかキンクス関連の商品がリリースされる前って、必ずと言っていいほど兄弟のどちらからともなく再始動話が浮上するんです。

いやいや僕としても、当然来年の50周年には期待したいのです。
しかしながら今回も、ここ5〜6年くらい続けられてきた「リユニオンという名のプロモーション」ではないかという疑念が拭えず…
心ならずも、若干冷めた目で推移を見守ってしまう今日この頃です。


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| Around The Kinks | 20:21 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
Ray Davies on BBC


レイ先生がBBCのモーニングショーに出て、近著の「Americana」と、あと来年のリユニオンについて話したらしいです。

どなたか英語の堪能な方、特にその「リユニオン」部分を訳して僕に教えてください。


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| Around The Kinks | 19:15 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
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